モーツァルト/室内楽作品

ディヴェルティメント第1番/デイヴィド・M.A.P.パルムクイスト(2022〜23)

CD(Odradek Records ODRCD442)

CARION IN C
1.ライリー/インC
2.スティヴリナ/「国のない男」
3.ニールセン/木管五重奏曲 Op.43
4.モーツァルト/ディヴェルティメント第1番
              変ホ長調 K.113
5.デンマーク民謡/私は夢を夢見る

 カリオン木管五重奏団
 ドーラ・セレシュ(フルート)
 エギルス・ウパトニエクス(オーボエ)
 エギルス・シェーフェルス(クラリネット)
 デイヴィド・M.A.P.パルムクイスト(ホルン)
 ニルス・アナース・ヴェステン・ラーセン(ファゴット)
  録音 2022年5月20日
      2023年1月28日〜2月2日
      デンマーク コペンハーゲン

 カリオン木管五重奏団による五重奏曲集です。
 テリー・ライリーの「インC」は1964年の作品です。「インC」というハ長調のような題名は冒頭から同じ音の繰り返しです。12分の長い曲ですが、ほとんど同じ音の連続です。途中からホルンのミファミやミファソの連続もきかれます。中間部には異なる音も響きます。そしてようやくオーボエの音が聞こえてきます。盛り上がってくるとフルートやクラリネットの音も聞こえます。主題のような音楽が聴かれませんので、一風変わった作品です。
 スティヴリナ(1985〜)の「国のない男」は5つの小品で構成されています。世界初録音になります。第1曲ではオーボエやクラリネットが歌います。第2曲でもオーボエやクラリネットが歌いますが、ホルンやファゴットもよい響きです。第3曲はホルンの響きがきれいです。オーボエやファゴットも歌います。クラリネットもきれいに歌います。第4曲は全体がよい響きです。オーボエやフルートも歌います。第5曲はホルンとファゴットが歌い始めて、すぐにクラリネットやオーボエが歌います。楽しい作品です。
 カール・ニールセン(1865-1931)の木管五重奏曲は3つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・ベン・モデラート」ホルンの哀愁的な主題が冒頭から歌われます。パルムクイストのホルンが良い響きをです。オーボエやクラリネットもよい響きです。フルートやファゴットもきれいな響きです。この作品は大変雄大さを感じさせるもので、小さなシンフォニーのようです。ホルンの響きがきれいです。第2楽章「メヌエット」は快適なテンポで演奏しています。オーボエやクラリネットがきれいに響きます。ホルンやファゴットもよい響きです。フルートもきれいです。第3楽章はアダージョの前奏に続いて主題と11の変奏になります。クラリネットやフルートの華麗な響きは素晴らしいです。オーボエもきれいな演奏です。ファゴットもよい響きです。クラリネットが華麗に響きます。ホルンの変奏は独奏ホルンでカデンツァのように華やかです。このアンサンブルは素晴らしい演奏をきかせてくれます。見事な演奏です。
 モーツァルトの「ディヴェルティメント第1番変ホ長調」は4つの楽章で構成されています。この演奏は4つの楽章共に素晴らしいアンサンブルで見事な演奏です。
 デンマーク民謡の「私は夢を夢見る」はオーボエのソロに始まります。やがてフルートも歌います。ホルンも良い響きです。ファゴットやクラリネットもまたよい響きです。後半にオーボエやクラリネットが華やかに歌います。夢のような歌です。素晴らしい演奏です。


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